
503CW+CFi50mmF4.0 CLE
僕も撮影の仕事に就いてかれこれ二十数年経ちますが、デジタルだ
ハイビジョンだ、24Pだ、とここ数年で劇的に撮影の環境が変わりました。
それに順応すべく色々と技術を学んだつもりですが、まだ知識として知るべき事が
残っていると認識してます。
けどその時その時の壁に当たらないと吸収する欲が涌かないのも事実です。
けど一生捧げても磨かなければならない「もの」があります。
それは「感性」と表現したりしますがざっくり言えば「センス」。
不思議と洋服のセンスはいいのに、絵を描かせるとダメだったり。
生まれ持ったセンスがどの分野に向いているかは個人差があります。
プロの撮影と言う分野にもセンスが必要だと思っています。
センスを表現する為のスキルやテクニックも大事です。
毎年、照明家を目指したいと言う若者が会社を訪ねてきます。
あえて何故目指したいの?とか最近は聞きません。
芸能人に会える、業界に憧れていた、理由はどうでもいいからです。
問題はそれらをいつ卒業出来るか。
照明家という職業を目指すと言う事にいつ自分自身をシフト出来るか。
目指すのであれば何処を目指すのか。
心の整理も必要なのです。
あとはセンスです。
3年位経験してもらうとだいたいその人が照明に向いてるかどうか解ります。
機材の事は理解出来るようになりますが、照明をあてる、本来のライティング
という事になるとさっぱり。何がダメで、何が良いのか解らないのです。
取り説がある職業ではないので、この時この場面でこの動きの時はどうライティング
すると言うのはセンスしかないのです。
東京大学出てようがどこ出てようがコレばっかりはどうしようもありません。
但し例外もあります。
以前うちに勤めていた韓国人青年の話です。
韓国の大学を卒業したのですが、カメラマンである彼の父親の
勧めで照明家を志し日本の専門学校を卒業してうちの会社に来ました。
好青年でしたが照明はダメダメでした。
理論的な事を教えるのですが、頭では解っていても体が理解しないのです。
3年、5年と経ったある日、好青年だけに辛いけど言いました。
「向いて無いんじゃない、照明」
「はい・・・・」涙を流しながら
「もうちょっと頑張らせて下さい・・・」
6年目、大変身。
きっかけはフジテレビ!
日韓合同ドラマ。
1年に一回韓国のMBSと日本のフジテレビが合同で制作するドラマで
彼を行かせました。
同胞の前で恥をかきたくないと言う一心から気合いが入っていたのでしょう。
二ヶ月後に帰ってきたら「できる熱い男」大変身。
彼に必要だったのは「自信」だったのかも知れません。
7年目の翌年、ソウルに帰国しました。
近年、日韓の経済的文化的な距離も縮まって日本のクルーがソウルへ
行く機会が増えていますが、行くと必ず彼がいて、みんな口々に「助かったよ」
と僕に報告があります。
続きはまた書きます。
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